Endangered species 絶滅の危機に瀕したフランキンセンス
最も品質がよくサステイナブルと言われているオマーン産のフランキンセンス。
その原料であるボスウェリアサクラ種が世界中で絶滅の危機に瀕しています。IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでは「準絶滅危惧」に分類されおり、オマーンでもここ20年間に5割から8割ほど減少しています。
この減少に歯止めをかけ種の存続を図るべく、私たちニールズヤードはオマーン環境協会(ESO)と協働し、フランキンセンスの持続可能な生産を目指すために、植樹から栽培、精油抽出に至るまでの全工程を管理するブランド独自の取り組みを始めています。
これが「プロジェクトフランキンセンス」です。
Our Beloved
Frankincense
砂漠の真珠、フランキンセンス
フランキンセンスは、紀元前4000年からという香料のなかでも最も古い歴史を持ち、樹脂を焚く煙が人々の願いを神に届けるとして、今でも教会や寺院で大切に使用されています。
その深呼吸を誘う穏やかな香りは心を満たし、静かな落ち着きをもたらします。
さらに灼熱の乾燥地帯を生き抜くその樹木は、過酷な環境に耐えるために樹液で自らの傷口を修復します。
ニールズヤードでは1981年のブランド誕生からこのフランキンセンス「修復力」に着目し、世界で初めてフランキンセンスを化粧品に採用しました。
主にケニア産、ソマリア産のフランキンセンスを取り扱っていましたが、より「サステイナブルで高品質な調達先」として、2018年からフランキンセンスの最高峰といわれるオマーン産を採用しています。
何世紀にもわたり大切にされていきた貴重なフランキンセンスを守ることは、ニールズヤードの使命です。
採取時期になると、熟練の採取者が伝統的な道具を使い、フランキンセンス(ボスヴェリアサクラ種)の木の幹に小さな刻み目をつける、タッピング という作業を行います。
乳白色の樹液がその傷口から染み出て、やがて日の光にあたって固まっていきます。
約14日ほど経ってから、採取者たちが固まった樹脂をそぎ取るため、傷をつけた木々に戻ります。
“砂漠の真珠”とも呼ばれる樹脂は、地元の蒸留所で水蒸気蒸留され、その鎮静作用とアロマセラピー効果で知られる貴重な精油が抽出されます。
Project Frankincense 植え、育て、守る。ホリスティックな環境保全活動
プロジェクトフランキンセンスでは、オマーンドファール特別行政区のサラーラに専用の苗床を作り、同区のフランキンセンス栽培の第一人者であるサラーさんと共に栽培を進めています。
小さな種子を苗床に植えるところから始まり、芽がでてきたら育苗用のポットに移し替え、地植えに十分な大きさになるまで管理します。
精油の抽出に必要な樹脂が採れるまでに育つには最低でも10年間はかかるといわれています。
私たちは、今後10年間 毎年フランキンセンスの苗を植樹して栽培し、その数を増やしていきます。
現地の技術者と連携を取りながら「プロジェクト
フランキンセンスの活動」がオマーン産のフランキンセンスの木々の再生の一助となり、種の存続を守ることができるよう取り組んでまいります。
植え、育て、守る。
プロジェクトフランキンセンスは、
ニールズヤードのホリスティックな環境保全活動です。