男性必見 女性ホルモンと男性更年期~8/12インスタライブより~
ニールズヤード レメディーズは、「LOVE MYSELFキャンペーン」の一環で、女性ホルモンの影響で各世代に起こる心身の変化、悩みや対処法をテーマに専門医やオピニオンリーダーとともにインスタライブを実施しました。
皮切りとなった8月12日のライブ配信では、更年期と仕事の両立を研究テーマとする昭和大学医学部准教授の有馬牧子先生とともに、女性ホルモンを軸に二部構成でじっくりとトーク。第二部は「男性必見 女性ホルモンと男性更年期」と題し、これまでほとんど取り上げられてこなかった男性更年期にフォーカスを当てました。
まずは相手の不調を“知る”“気づく”こと
女性は40代半ばから50代前半にかけて、約7~8割の人が何らかの更年期症状を抱えているといいます。つまり、男性は家庭や職場にいる女性が何らかの不調を抱えていることをまずは“知る”“気づく”ことが大切だと有馬先生は語ります。
有馬牧子先生:「例えば急に暑がるようになったり、感情的になったり……。『なんだか、かつての彼女とは違うぞ』と、少しの変化に気づいてあげることが思いやりの一歩になります。男女ともに40代半ばにはホルモンのダイナミックな変化に直面します。それは、働き方やキャリア、さらには生き方にまで影響を及ぼすほどの大きな変化なのです」とも。 更年期は女性だけの問題ではありません。それゆえに、男女がお互いに理解を深めることが重要です。 『そばに理解してくれる人がいる』。そう思うだけでも心が軽くなりますよね。家庭や職場でそういった働きかけをぜひお互いにしてみてください。更年期ゆえのイライラであるなど、自分の症状を伝えられるような環境が整っていると周囲の反応や対応も変わってきます。職場では毎日の挨拶からでも、コミュニケーションを取ることがはじめの一歩になるでしょう。個人差はあるものの、更年期は誰にでも訪れるもの。だからこそ共通認識を持ち、リテラシーを高めておくと過ごしやすくなるはずです」 。
更年期障害は、男女ともに共通の課題
男性更年期はメカニズムは違えど、筋力の低下や、自律神経の乱れ、メンタルの浮き沈み(イライラや落ち込みなど)といった女性と類似した症状が現れます。男性の更年期は、ストレスや加齢が要因となることが多いのですが認知度が低く、まだまだ言い出しにくいムードがあります。
「40代後半の、年齢的にも管理職として日々職場で戦っている男性がほとんど。『弱みを見せたくない』『つらいと言えない』という人も多く、ご自身の不調やつらさを誰にも相談できずに孤立してしまうこともあります。さらにストレスが重なるとうつといったメンタル症状にも出やすいのです。心のうちに秘めているうちに、症状がどんどん悪化してしまうことも。不調を感じている場合は、男性更年期障害質問票(AMSスコア)でチェックしてみることが一つの手段です。女性は婦人科ですが、男性は泌尿器科で血液検査によってホルモンの数値を計測できます。 更年期症状に関するNHKとの調査では、女性はもとより男性が多くの悩みを抱え、休職・離職を考えるほどの重大な悩みに発展していることが分かっています。この場合も人に話せる環境を作ること、みんなのリテラシー を高めていくことが、解決への道になるでしょう。今こそ、男女ともに共通の課題として更年期と向き合うとき。寛容な気持ちで寄り沿って、日々の変化をキャッチしましょう」。
「更年期の不調は男女共通の課題です。まずは知ることが大切。知っておけば準備ができますし、対処方法を知ることもできます。そして、女性は婦人科に、男性は泌尿器科を受診するなど、行動に移すことが大切です。自分や大切な人のサインを見逃さずにキャッチして、寄り添ってみませんか」。
有馬 牧子
昭和大学医学部准教授/医学博士/日本女性医学学会幹事/国家認定キャリアコンサルティング技能士
国内外の医療制度の研究や、女性が仕事と生活を両立できる環境づくりについての研究・支援を行っている。更年期と仕事の両立を研究テーマとしており、学会・企業、自治体での講演や、雑誌等での執筆も多数
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PHOTOS:TAMEKI OSHIRO
TEXT:NATSUMI YONEYAMA
produced by WWDJAPAN